何処かに行きたいけれど、何処に行っていいのかわからない、1人では行きたくない、そんな小6娘と一緒に、出掛けるようにしている。
『娘と一緒に』
なんて、優しい母親ぶっているが、出掛ける場所は
『私が少しでも興味のあるところに行く』
と決めている。
子どもがもっと小さいときは、自分が全く興味がないけれど、子どもファーストで出掛けたが、最近は、自分も楽しくないとストレスがたまる。
そうすると、子どもに八つ当たりしたりして、悪影響につながることを、身をもってイヤと言うほど知ったので、今は我が身ファースト。
娘に聞いて、一緒に行きたければ行く、行きたくなければ、当日のドタキャンもOK、私が1人で行くというのが、この外出のルール。
さて
『ゴッホ・アライブ』
という展覧会に、娘と観に行った。
大勢が苦手な娘のため、並ぶのが嫌いな私のため、小4息子は大好きなフリースクールへ、中3息子は「興味ない」と断った平日に、2人で行ってきた。
平日の美術館=ガラガラに空いている(有名美術館は除く)イメージだったが、来場者が思ったより多い。
それも、20代女性が多く、館内は撮影OKだったので、オシャレな若いお嬢さんが幾人も、携帯を向けていた。
それでも、ゆっくり鑑賞はできた。
いろいろな仕掛けのある、いま流行りの没入型展覧会は、初体験。
私たちのような絵画初心者にはハードルが低く、とても楽しめた。
座れるスペースもあって、そこで娘と、ゴッホのたくさんの絵をのんびり鑑賞。
「ゴッホさん、どんどん絵の感じが変わってきたんだね」
ここに来るまでゴッホの「ゴ」の字も知らなかった娘が言った。
私も、ゴッホの絵を身体いっぱいに感じられて、いい時間だった。
社会の正解ルートから外れた親子に、正解のない、いくつもの、どれもが正解な自由な美術鑑賞は、相性が良いよう。
ただ、まぎれもない正解は、鑑賞後に、2人で超空きっ腹に食べた天丼。
これは、大正解のおいしさだった。