吾輩はズボラなるままに

15才、中1、小5の3児のママです。子ども全員明るくニート&不登校中。ズボラ万歳で過ごしています!

お手伝い成長記録

 

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今年の2月から、月に1度食堂を開くそこへ、中1娘と一緒にお手伝いに行く。

 

これで3度目。

 

お手伝い内容は、食堂が終わるころに、洗い物をしたり片づけをすること。

 

ちょっと慣れてきた。

 

相変わらず、スタッフの人からは大歓迎を受ける。

 

嬉しい。

 

娘も、このお手伝いに行くことが楽しい様子。

 

お手伝い先では、食堂もしているが、庭先に不用品が置いてあり、自由に持ち帰ることができる。

 

その庭先を片付けていると、娘は1つの小ぶりのカバンを見つけた。

 

「これ、持って行ってもいいのかな?」

と私に尋ねてきたが、私も、まだ、ここの勝手がわからない。

 

「スタッフの人に聞いてみたら?」

と返事をしたが、娘はうつむいて黙っていた。

 

だが、そのバッグは離さない。

 

私がスタッフの1人を呼び止め

「このバッグなのですが・・」

と言うと、スタッフの方が

「気に入った?どうぞ、どうぞ持って行って!」

 

うつむいていた娘が、その言葉に、少し顔を上げてニッコリした。

 

そのスタッフの方が

「ちょっと待って。いいものがあるんだよね・・」

と言って、奥の部屋へ。

 

戻ってきた、スタッフの方の手には、かわいい動物柄の2種類のパスケース。

 

「私が持ってきたの。今日、庭先に置こうと思ったら忘れちゃって」

「両方、持って行ってもいいよ」

未使用だと言うビニールに入った2つを、差し出した。

 

さらに

「無理にもらわなくていいのよ」

「いらなかったら、次回、庭先に置いておくから」

と、何度もそう言って。

 

私の後ろにいた娘が、出されたパスケースへ歩を進めた。

 

こういう場面、昔の私なら、娘を差し置いて

「あら~いいじゃない、ほら、貰っておきなさい。あなた、好きでしょう?すみませんね~」

なんて、しゃしゃり出ていたが、ここ数年で、1歩さがって黙っていることを学んだ。

 

娘は、出された2種類のパスケースを、しばらく見てから1つを選んだ。

「もう1つもいいのよ」

と言われたが、小さな声で

「大丈夫です」

と、ぺこりと頭を下げて、うつむいたまま私が持参したカバンに、それを入れた。

 

手伝いが終わり、食堂の扉を閉めると、娘は

「やった~!いいの貰っちゃった!!」

「ほら~、みてみて、かわいいんだよ!!」

と、貰ったパスケースとカバンを、私に見せながらニコニコの帰り道。

 

娘に、定期券やら、ICカードを使う予定はないが、チャック付きの小さなスペースが、パスケースにはついていた。

 

「そのチャックのところに、お金とか入れたら、ちょっとした買い物に使えるかもね」

と、私が言ったら

「いいね~!!」

とますます、言葉も表情もはずんだ。

 

「この顔を、さっきのスタッフの方の前で見せたらよかったのに」

と言いそうになった私の口だが、寸でのところでストップ。

 

彼女の今日の頑張りを、ムダにするところだった。

 

あぶない、あぶない。

 

今日は、初めて娘が、スタッフの人と会話ができた日。

 

「大丈夫です」

と意思表示ができた日。

 

このお手伝い、彼女の人生のなにか・・何かになると思う。