我が家は、子どもと自家用車でドライブするとき、車内では、子どもの好きなDVDが流れているのが、長年の常であった。
それは、小4息子が通うフリースクールへの自家用車での送迎も、もちろん同じ。
ところが、少し前からその車内で、BluetoothでYouTubeの音楽が流れるようになった。
きっかけは、車内でのDVDに、私が飽きを通り越し、耐えきれないストレスを感じたため。
DVDは、どれも随分前に買ったもので、過去もう何百回と流れており、運転手の私でさえ、画面を見ずともセリフをそらで言えるほど。
子ども達も同じはずだが、興味があるので、飽きてはいない様子。
一方、私は興味がない。
興味がないのに、セリフをそらで言えるものを、毎日片道30分を2往復、ずっと耳に入ってくるのが日に日にしんどくなった。
それで、あるとき
「車内で、音楽を聴きたい」
と、送迎メンバーの小6娘と、小4息子に願い出た。
「別にいいよ~」
と、あっけらかんと、子どもたちは承諾してくれた。
何回か、私の好きな音楽を流して、送迎したが、興味のないものが耳に入り続けるストレスは、私も良く知っている。
そのうち、なんとなく、私が居心地が悪くなってしまった。
なので、小4息子が車内にいるときは、彼の好きな仮面ライダーのメドレー曲を。
息子をフリースクールに送り届けた後や、迎えに行くときは、一緒についてくる小6娘の好きな、TikTokのメドレー曲を流すことにした。
実は、年明けくらいから、私もTikTokをみるようになったので、そこで流れている曲を、ちょっとは知るようになった。
「あっ、この曲知ってる!」
私が、自信満々に言っても、たいてい娘も知っていて
「それ、半年くらい前に流行ったから、ちょっと昔の曲だけどね」
と返されることも、しばしば。
11才の娘の感覚では、半年前は「ちょっと昔」で、1年前ともなると「だいぶ昔」になるらしい。
仮面ライダーの曲の方は、イマイチ分からないが、たまに聴いたことがあると
「そういえば、中3兄が、昔、この曲に合わせて剣を振り回していたっけ」
と懐かしんでみたり。
フリースクールの送迎から帰宅したら、昼夜逆転中の中3息子が起きていて
「お母さんが前にみていたドラマ、オレも見始めた!マジ面白いよ!」
と、見せてきた画面には、時効警察。
「でしょ!でしょ!お母さん、全シリーズ見たよ~!」
「キャスト全員キャラが濃いし、話も全部面白いのよ!」
と、息子と、しばしドラマ談義。
ちょっと前まで、国営放送の幼児番組や、パンのヒーローに首ったけだった人たちと、ドラマや、歌を共有できる日が来るとはなぁ‥来たんだなぁ。
来たよ~~の、そんな我が家の新年度。