3人の子どもは、相変わらずのんびり不登校ライフを楽しんでいる。
3か月ほど前から、3人兄妹真ん中の10才の娘が、映画にハマり、ほぼ毎週映画館に付き添っている。
正確には、付き添ってはいるが、暗くなると、私だけ不思議なことに記憶がいつもなくなっている。
観る映画は、最初のうちは、アニメだった。
そのうち、実写のコメディ、若手俳優主演の恋愛映画、アニメを間に挟みつつ、来月は、ブラッド・ピット主演映画を所望。
そして、再来月は、拗らせ系?とでもいうのか?恋愛映画を観たいと。
どうした?おいおい、どうした娘よ??観たい映画のギアが、グィングィン上がっているじゃない。
「分かった。いいよ。観よう」とあなたに返事はしたけれど、お母さんは内心ドキドキしちゃってるよ。
だって、世間では子供に見せてはいけないシーンとかは、子どもに悪影響が出るからって、ぼやかしたり、年齢制限の注意書きがあったりしているでしょ。
少し前の、今をときめく若手俳優の恋愛映画も、隣で記憶が薄れる前に「こんな10才が観るべきなのか」と、実はちょっと考えたんだよ。
映画館についてから、そんなこと考える親なんて、どうかと思うけれど。
なぁ、娘よ。
あなたは10才にして、既に若手俳優の恋愛映画を「やぁねぇ、あれは、完全なるフィクション、おとぎ話よ」と悟ってしまったのか。
そうでなければ、来月は殺し屋、再来月はクズ男が出てくるらしい映画を観たいというだろうか。
そうでなければ、10才の娘の誘いで、殺し屋とクズ男の映画を一緒に観ることになると、母になる前に、いや、母になってからでも、だれが想像するだろう。
そうでなければ、まだ言っていないが、実は、母も、若手俳優恋愛映画よりも断然、殺し屋とクズ男の映画が好みなのを知っていたのか。
ちなみに、来週はアニメ映画を鑑賞予定。
たぶん、母は、その鑑賞時の記憶が抜け落ちている予定。
娘は、掛け算九九は言えないし、書く文章はほぼ平仮名だが、ブラッド・ピットの映画は字幕で観ると譲らない。
彼女の行き着く先は、何処なのだろう。
私も、その行き着く先に振り落とされぬよう着いて行くとしよう。