珍しく雪が降った日、初めて小6娘が1人で遊びに行った。
行ったと言っても、住んでいる団地の下の駐車場。
そのとき私は外出中で、帰宅すると娘の姿が見えないため、家にいた兄と弟に聞くと
「外にいる」
てっきり、ベランダにいるものだと思い込んでいたら、インターホンが鳴り、そこには娘が。
ドアを開けると、頬を真っ赤にした娘が
「携帯で写真撮る!だから、携帯取りに来た!」
と言いながら、部屋に飛び込んできた。
すぐに携帯をひっつかみ、また1人で雪の降る外へ。
その後ろ姿は、昔、中3息子が学校が大好きだったころ、帰宅してランドセルを玄関において、またすぐに、友達が待つ外へ飛び出していった姿に重なった。
だが、娘は、それがないままに、不登校になった。
これまでの娘の1人での外出は、徒歩5分以内にある店へ買い物をしに。
それも、1か月に1度あるかどうかのこと。
外出は好きだが、私と一緒でなければ出掛けなかった子が、今、1人で駆け出して行った。
見下ろすと、雪の降る中、駐車場にあるウチの車のところへ、小走りで向かっているのが見えた。
しばらくして、雪だらけになりながら帰宅した娘は
「私が作った小さい雪だるまを撮ったんだ!」
「ウチの車に積もった雪で、作ったんだよ!」
と、携帯を見せてくれた。
そこには、車の上に小さな雪だるまが、いくつか並んでいた。
雪は、4年間家で尻込みしていた子の手をとって、あっという間に外へ連れ出してしまうんだから。
まったくもう・・かなわないなぁ。