中3息子が、突然
「オレ、サングラスが欲しいんだよね」
と言い出し、意気揚々、近所の100均店へ行った。
1か月に1度外出するかどうかの息子が、サングラス??
もちろん、室内でサングラスが必要なほど、我が家が、日当たりがよいわけはない。
家にいた、小6妹、小4弟、私の頭には、たくさんの疑問符が浮かんだが、誰も何も言わずに、送り出した。
しばらくして帰宅した息子の手には、サングラスと、ビニール袋が。
ビニール袋の中には、コンビニで買ったというゼリーが1つと、アニメキャラクターの絵のグラスが1つ。
買ってきた本人は、気に入ったサングラスがあったと満足気で、すぐにかけている。
小6妹は、そんな兄をチラリと見ただけで、すぐに手元のゲーム画面に視線を移した。
サングラスには見向きもしなかったが、小4弟はグラスの方にとびついた。
「いいなぁ~いいなぁ~オレもグラス欲しいなぁ」
と羨ましがる弟に背を向け
「そのグラスは、オレ専用だから触んじゃねぇぞ!これだけは、オレが使ってオレが洗う!食洗機なんか使うか!」
と豪語する、中3兄。
私の方は、やはりサングラスの購入理由が気になるので尋ねてみた。
すると
「前から欲しかったんだ!それに、サングラスってのは男の夢なんだよ!」
との返答。
よく分からなかったが、夢がかなって何より。
サングラスの兄の隣で、小4弟が
「オレの男の夢は、オレ専用の仮面ライダーのグラスだ!!」
と、ネットで探しながら、あれは高い、これはデザインが悪いと悩み中。
男の夢ってのは、女にはサッパリわからない。
分からないけれど、すごく楽しそうだ。