吾輩はズボラなるままに

15才、中1、小5の3児のママです。子ども全員明るくニート&不登校中。ズボラ万歳で過ごしています!

待つ父

若いころの父は、待ち合わせの時間に対して、極度の心配症だった。

 

とにかく、父は、家を早くに出る。

 

なぜ、そんなに早く出るかといえば、もちろん遅刻をしたくないことが1番。

 

天気や交通機関、自分の身体不調、その他の事情があっても、遅刻をしたくない。

 

ならどうするか?

 

答えは簡単。

 

早く、出発をする。

 

なので、早くに出発すれば、遅延なくスムーズにいけば、そりゃ早くに着いちゃうよね という話。

 

父1人でしているなら構わないのだが、これを家族にも強要。

 

何度、本人に注意しても、馬耳東風で、しまいには逆ギレするので、家族も黙って従っていた。

 

その最たる被害例が、私の高校入試。

 

「会場の学校まで、車で送っていってやる」

と言ってくれたまでは良いが、午前10時集合のところを、午前4時半に着いた。

 

真冬、日の出前、真っ暗、閉まった校門、その前で

「遅刻しないでよかったな」

と言われた私は・・・。

 

見かねた守衛さんが、部屋に入れてくれて、コーヒーをごちそうに。

 

結局、そこへ私は3年間お世話になったのだが。

 

そして、私の結納のときは、会場のホテルに4時間前に着いた。

 

実家からは、多く見積もっても、1時間で到着する場所だった。

 

新幹線で来る、主人の家族は、私たちが到着しているとき、まだ家にいたという。

 

もちろん、このときの父の感想も

「ほらみろ、遅刻しないで良かったろ!?」

 

まぁ、どれも、今となっては、笑い話。

 

現在、85才になった父の大学病院の付き添いを、私はしている。

 

大学病院での予約時間などは、あってないようなもの。

 

毎度、2時間遅れが、通常運転である。

 

父の、今の心配は、自分は、毎度、待ち合わせ(予約)時間の前に来ているのに、待ち人(担当医)がなかなかない現れないこと。

 

やっぱり

『待ち合わせ場所で待つ』

のは、父の人生のマスト事項なのかもと、父の隣で、待合室の天井を見上げた。