吾輩はズボラなるままに

15才、中1、小5の3児のママです。子ども全員明るくニート&不登校中。ズボラ万歳で過ごしています!

怒りんぼうには、リズミカルに

小4息子は、自分が思い描いた計画が、その通りにいかないと、非常に怒る。

 

その日も、そうだった。

 

息子が通うフリースクールの終了時刻に合わせ、いつものように近所の駐車場で、小6娘と一緒に、帰りを待っていた。

 

そして、いつものように、息子が車の後部座席のドアを開けて、帰ってきた。

 

開口一番

「今日って、これから予定ある?」

 

この言葉は、帰り道の途中にある、リサイクルショップに寄りたいときに出る。

 

月に2~3度、彼は、そこへ行く。

 

割と広めの店内で、大好きな戦隊ヒーローの玩具をゆっくり見て、そのあと、隣接されたスーパーの食玩売り場で、また戦隊ヒーローをゆっくり見る。

 

30~40分かかる、その一連の流れが、彼のお気に入りコース。

 

よほどのことがない限り、リサイクルショップへは寄る。

 

その日も、息子は100%寄れるものだと、頭の中でバッチリ計画を思い描いていたよう。

 

ところが、その日、私の体調が少々悪かった。

 

子ども3人にまわりまわった風邪が、とどめとばかりに、私に来ていたのだ。

 

経験上、今の症状が、今後、軽度になるか重度になるかの分岐点だと、わかっていた。

 

「無理はしないで。ダメだったら寄らなくていいんだよ」

そういつものセリフを言う息子に

「じゃあ、体調が悪いから、そうさせてもらうわ」

と、リサイクルショップには寄らずに、帰宅することを、私は選択した。

 

私がそう答えて、車を発進させると、後部座席から、低いうなり声が、すぐに聞こえる。

 

やがて、舌打ち。

 

後部座席の座面をバンバンと叩く音も。

 

思い描いていた計画が破綻して怒っているときの、息子の、お決まり行動である。

 

確かに、今までは

「ダメだったら寄らなくてもいいよ」

と言われても

「いいよ。寄っていこう」

という返事を、私はした。

 

今回も、そう言うと、息子はふんでいたのだろう。

 

助手席にいる、小6娘とチラリと目が合う。

「また始まった」

と、無言でお互い苦笑い。

 

こういうときは、無言で嵐が通り過ぎるのを待つのが最良だと、私たちは知っている。

 

これが家なら、逃げ場はあるのだが、今回は狭い車内。

 

舌打ちとうなり声、後部座席を叩く音には、いい声のラジオDJと、軽快な音楽も、太刀打ちできない。

 

怒鳴って鎮めようかとも思ったが、息子と同じ土俵にたてば、火に油を注ぐようなものなのも、経験済み。

 

だから、舌打ちをした。

 

リズミカルに、息子の数倍の、た~くさんの舌打ちをした。

 

信号で停車したら、リズミカルな舌打ちに合わせ、運転席シートも叩いて、さらにリズミカルに。

 

助手席の娘も、同じように合わせてきた。

 

後部座席の息子は

「うるさいっっ!静かにしろ~!!」

と怒鳴ったが、娘と私はお構いなしに、家に着くまで続けた。

 

家の駐車場に着くと、息子はプリプリ怒りながら、1人家まで走っていった。

 

この方法が、息子にとって良いのかどうか分からない。

 

分からないけれど、私と娘が、息子と同じ土俵にのらずに済むには、良い手段だった。

 

夕食は、怒りんぼう息子の大好物の餃子。

 

半分くらい食べたら

「さっきは、ごめんなさい」

と、怒りんぼうが謝ってきた。

 

いつもは、子ども同士ケンカになる、餃子のおかわり、今日は、怒りんぼうが

「1人4つずつね~」

と平和に等分。

 

さぁ、今日は早めに、母親業務は店じまいだ。