我が家の子ども達には、お小遣い制度がない。
欲しいものは、家事をして、自分で稼ぐシステム。
掃除機=○○円
窓ふき=○○円
ってな具合に、一覧となっているので、それをすることで自分の欲しいものを手に入れる。
ある日、小4息子が、目覚まし時計を、自分のお金で買いたいと言い出した。
最初、近所の100均店にあるかもしれないと行ってみた。
しかし、置き時計はあったものの、音の出る目覚まし時計はなく。
怒りん坊の息子は、帰りの車内、そして帰宅しても、しばらく怒っていた。
「100均店に目覚まし時計を置かないということは、日本の大人は、子どもに高価な目覚まし時計を買わせる魂胆かぁぁ!!」
「オレにまた、働けって言うのかぁぁ!!」
「携帯で、全員が目を覚ますと思っているのかぁぁ!」
「携帯を、全員が持っていると思うなよぉぉ!!」
” 触らぬ神に祟りなし”
こういうとき家族は、過去の経験から、皆一様に黙っていることが最善だと知っている。
合っているような、いないような小4の主張を1人叫び倒し、ようやく冷静になった息子は、トコトコと私のところにやってきた。
自分でPCで調べた、新品の1200円の目覚まし時計を買うという。
瞬間、私は
「もっと安い品があるよ!?」
と息子に言った。
PC画面をスクロールしたら、似たような品で安価なものがあったし、近所のリサイクル店のことも教えた。
息子の所望する、目覚まし時計は、好きなキャラクターが描いてあるわけでもなく、特殊な機能があるわけでもない、至って普通のもの。
それでも、息子は首を横に振り
「だって、お母さんが ” 高い値段の物を、大事に長く使うっていう買い物の仕方がある ” って言ってたから、オレは、それをやることにした 」
と。
あれ?少し前まで、安価な品に執着してなかったっけ??
働きたくないと、叫んでいなかったっけ??
なんてことは、もちろん胸にしまい
「じゃあ、頑張って、1200円稼いでください」
と、息子に言う。
しばらくして、ご所望の目覚まし時計が手元にきて、毎朝6時40分に、息子の枕もとでベルが鳴る。
ところが、本人が起きない。
隣で寝ている、小6の姉が耳元まで鳴っている時計をもっていっても、起きない。
ようやく起きても、リビングにフラフラ来たかと思えば、そこでまた2度寝して、2時間後に自分で起きる。
家族中が、目覚まし時計の意味を疑問視する中、小4息子だけは
「目覚ましで早起きするって、気持ちいいよね~~!」
とご満悦。
家族中が
「起きてないし!!」
と、心の中で総ツッコミする、そんな最近の朝。