吾輩はズボラなるままに

15才、中1、小5の3児のママです。子ども全員明るくニート&不登校中。ズボラ万歳で過ごしています!

息子の記したもの

中3の息子が、いつも座っている居間の椅子に、ノートがあった。

 

ノートの表紙には、中のページを1枚切り取ったものが、貼ってある。

 

四方をガムテープで貼られて。

 

その貼られた紙に、鉛筆で、息子の字があった。

 

・迷う・・どうしてよいかわからなくなる

・薫風・・初夏のさわやかな風(に)なってくること

・あけぼの・・まだ太陽が出ないが夜明けの空が明るいこと

・あさぎ色・・うすい青色

・うめく・・苦しんでうなる

草いきれ・・強い光にてらされて草原からでる熱

 

好きな風景は

・前の学校の友達の笑い声

・地平線

 

 

言葉の意味を調べたらしい箇所と、自身の気持ちだろうか、そんな箇所もある。

 

私には、その書かれた意味の全ては、分からなかった。

 

でも、こんなに目立つように貼るのだから、息子には大切なものなのだろう。

 

息子の不登校の始まりは、小5が終わってすぐ。

「学校へ行くのは無理だ」

そう、彼は言った。

 

すでに、妹と弟が不登校になっていた。

 

そうか、お前さんも不登校か・・と、私は落ち込みも、確かにあった。

 

でも、転校先の学校で、うまくいっていないのに登校する息子が、ようやく休むと言ったかと安堵もした。

 

もう中学を卒業の年。

 

中学には全く行っていない。

 

学校が、どこにあるのかさえ知らない。

 

家では、起床も就寝時間も、毎日バラバラ。

 

彼の1日は、起きている間は、居間で過ごす。

 

ゲームや動画をみては、歓声をあげたり、感想の独り言を言ったり、機嫌は良い。

 

風が吹く日は、ベランダに出て、弟と、外を見ながら、つかのまの男子会。

 

かと思えば、その弟とケンカ。

 

皆が寝ている早朝に、携帯で朝日を撮って、たまに私に見せてくれる。

 

前髪が伸びると、美容室に行く。

 

この前、遠方の夫の親戚の法事に出席すると、夫とでかけた。

「こういうのは、大事なんだよ。出席しないと」

と言って。

 

中学を卒業しても、進学はないと言った。

 

もちろん、就職も。

 

少し前に、息子の学校に行ったとき、先生に、進学も就職もしない旨を言ったら、失笑された。

 

悔しかったけれど、色々な意見があっての社会なのだと思った。

 

そう思うことにした。

 

何となく、この紙を見て、息子は大丈夫なような気がした。

 

そう思うことにするのだ。

 

いつか、息子が、この時期のことを、人生に必要な時間だったと思ってくれる日が来る。

 

そうなると思うことにするのだ。