吾輩はズボラなるままに

15才、中1、小5の3児のママです。子ども全員明るくニート&不登校中。ズボラ万歳で過ごしています!

イチゴ狩り

先日、子ども会主催の いちご狩りに、小3の娘と行ってきた。


実は、私はいちご狩りが人生2度目。


前回行ったのは、35年前。


その時も、子ども会の行事だったろうか。


周りは、子どもばかりで自分の親はいなかったのを覚えている。


そのときのいちご狩りは、今のように取りやすい手元近くではなく、イチゴが足元にあった。


ひどく蒸し暑い温室のなか、ごった返す人をよけながら、待ちながら、イチゴの泥を片手で払い、片手のコンデンスミルクをつけて食べながら歩く。


コンデンスミルクというものがあるというのを、このとき初めて知った。


当時から、子どもだてらに酒飲み舌だった私に、コンデンスミルクは 衝撃的に甘すぎて、全く受け付けない。


汗だくで、甘ったるいイチゴ。


コンデンスミルクを返そうかと思ったが、周りの友人たちはコンデンスミルクの味を大絶賛。


思春期の『ここは周囲と同調せねば』の思いが勝ってしまい、愛想笑いをしながら『イチゴは涼しい場所で、そのまま食べるのが1番だ』『好物も、食べる場所と食べ方によっては不味く感じる』ということだけを頭に刻み付けた。


それが、私の初めての いちご狩りの思い出。


さて、今回の人生2度目のいちご狩りも 正直 気がすすまなかったけれど、娘が行きたいとなれば仕方あるまい。


服装は、半袖に薄手の上着を羽織る。暑さ対策は、これでよし。


いちご狩りの場所は、自転車で行ける距離。


途中、長い上り坂があるけれど、それも引っ越し前に住んでいた坂の多い街を思い出しながら、娘と頑張ってペダルを踏んだ。


さて、いちご狩りの温室に入ってみると、前回は足元にあったイチゴが手元に。


畑の狭い畝の間を、足元のイチゴを踏まぬよう、前からくる人をよけたりしながらだったものが、通路は人が3人は通れるほど余裕がある。


テーブルと椅子も用意されて、取ってきたイチゴはテーブルで食べるよう指示があった。


コンデンスミルクも初めからカップに入ったものが渡されず、使いたい人だけが入れるように容器がテーブルに置いてある。


あれだけ ごった返していた人も、人数制限を設けたようで、まばら。


手洗い場まで用意されていた。


確かに、温室なので蒸し暑いが、半袖ならばちょうどいい。


一瞬にしてイチゴ狩りのイメージが覆る。


こうなったら、食べて元をとらねば!狩りじゃ!狩りじゃ!狩りに参るぞ!


意気揚々と、娘を従えて 歩を進める。


こういうとき、娘は 日頃の食いしん坊を ひた隠しに隠す。猫を何重にもかぶりまくる。


「お母さん、そんなに沢山一度に入れなくても・・」
「私、そんなに食べられな~い」


などと、日頃はポテチ1枚、アイス一口でさえ 兄弟にはあげたくない、自分の分が他より少ないと思えば烈火のごとく怒りだす娘が、偽りの言葉を吐く。


それを
「何言ってんのよ!今、沢山摘んでおけば、何度も摘みに行かずに済むでしょうが!時間制限あるんだから!」
「ほらほら、食べなさい!」
と、結婚・子育てを経た母親たるもの、図々しさ全開で返す。


そうやって、一緒に来た 他の母親とも話しながら、今年1年分のイチゴを食べた。


お土産に イチゴを沢山買って、また自転車にまたがり 帰路につく。


その途端、案の定 娘の口から「何かさぁ、お腹すいちゃった。お菓子買って帰ろうよ~」


ほら みたことか。


でも、私も あなたとそっくりの子どもだったからわかるよ。


帰りは、行きの長い上り坂も、下り坂に変わる。


娘とペダルに足を置いたまま「ひゃ~楽チ~ン!」


下り坂、お腹はイチゴでいっぱいで、家にいる息子2人の土産に喜ぶ顔を思ったら にやけちゃって、風は気持ちよくて、桜も咲いて。


帰宅後、ようやく土産のイチゴでイチゴを味わった娘は、満面の笑みで「おいし~~!」


私のイヤだった思い出は、楽しい思い出に変更されて上書きされて。


生きているのも悪くないと思ったりして。


こんなことで、大袈裟だなと思ったりして 。


そんな イチゴ狩り。