先日、小学校を卒業した小6の息子の、来月からの 書類上の在籍先の中学校に電話をした。
連絡事項は2つ。
来月の入学式に欠席すること、それ以降の登校もないと思うので、教材費と給食費の徴収を止めて欲しいこと。
電話の相手の、教頭先生からの返事も2つ。
「分かりました」
「中学校卒業後の進路についてなどを担任と話し合っていきましょう」と。
まだ、入学もしていない子ども相手に、既に卒業後の進路とは。
笑いそうになったが、こちらも「分かりました。よろしくお願いします」と言って、電話を切った。
先生からすると、中学校の3年間は あっという間なのだろう。
だがしかし、それにしても気が早い。手際が良い。
後日、小学校の養護の先生に電話をして、今月のフリースクールの出席状況を知らせた。
そのとき、養護の先生からも「中学校には、行かないのですか?」と聞かれた。
「本人が行かないというので、制服も何も用意はしていない」と答えた。
フリースクールにも行っていない、息子を心配してしたのだろう。
先生は「他の支援施設に行ったらどうか」とアドバイスをくれた。
そこは公共の支援施設で、以前に私も見学に行ったことがある。
しかし『復学』が前提の施設で、復学の意思がないのなら受け入れられないと断られた旨を、話した。
そうしたら、先生は 中学卒業後の進路を心配してくれた。
中学の教頭先生と同じセリフに、笑いそうになったが
「1年前に登校拒否した息子に、1年で前を向くのは早すぎるよう感じる。3年後に前を向けたら御の字。5年~10年かかるかも」
と返事をした。
世間の時間や常識と、私のは違うのだな。
そう思っていたら、当の小6息子本人が「クイズ出すから答えて!」と やってきた。
「ヨボヨボのおじいさんが、バスに乗ってきました。でも、誰も、席を譲りません。何故でしょう!?」
ちょっと考えて
「そのヨボヨボのおじいさんより、更にヨボヨボな人ばかりで席を譲る元気な人がいなかったから!」
「そのバスは、動物専用バスだったから!」
「荷物を運ぶバスだったから!」
「そのバスは、ヨボヨボおじいさんの夢だった」・・・
と、散々な答えを出した私に
「違う!」「もっと素直に!」「頭を柔らかくして!」
と半笑いで、あきれ顔の息子。
こんなクイズの最中でも、他のこと考えられるのは、女性脳の特徴だろうか。
私は、さっきの電話のことを考えていた。
そりゃあさ、1日でも1分でも早く、息子が前を向けるのならば、私だってそうして欲しい。
そんなときのために、復学の選択肢も、公立中学校以外の選択肢も、高校の選択肢も、その先も、そのあたりの情報は、ザッとだが 私の方は収集済み。
未来へ目を向けるための、カードは持っているんだ。
だが、息子が 自ら言わない限り、その素振りがない限り、そのカードを私から出さないと決めている。
そうそう、クイズの正解は
「バスの席が、まだ沢山空いていたから、誰も席を譲らなかった」
私は
「え~~!!荷物運搬用バスでも正解だよね!?」
「ヨボヨボの乗客ばかりなのも、アリだよ~~!!」
と、悪態をついたが、正解は出せなかった。
確かに『席が空いていた』のは正解だが、ちょっと納得がいかない。
人生も、この手のクイズも、スッキリした答えが正解だが、でも屁理屈みたいな答えも正解でいいんじゃない??
こうやって、母親に クイズを出してくる息子が正解でいいんじゃない?
世間の時間や常識と、私のは違うのだ。それでいいのだ。たぶん。
正解は・・X年後。