吾輩はズボラなるままに

15才、中1、小5の3児のママです。子ども全員明るくニート&不登校中。ズボラ万歳で過ごしています!

なんて日だ

寝る前、小3の娘が 突然「明日、学校に行こうかな」と言い出した。


なんだって?何が起こった?何か悪いものでも食べたか??


しかし、ここで取り乱してはいけない。


平静を装い「じゃあ、早く起きなきゃね」と返事をした。


学校に行く??そういえば、給食費払うのが勿体ないから 止めていたんだっけ。


弁当作らなきゃ。


登校するって、どうせ私も隣で一緒に座っていなきゃだろうなぁ。


小学校の椅子は、小さいから腰が痛くなるんだよなぁ。


授業中、私だけ隣で本読んでるってわけにはいかないし。退屈なのよねぇ。


娘の申し出に、私は嬉しいのか?嬉しくないのか ??


登校拒否も 悩みすぎて気持ちが突き抜けてくると、子どもの登校に心躍るどころか、自分の仕事が多くなって面倒とか 身体が しんどいになるのだろうか。


いや、これは己の元来のズボラが原因だな。


そもそも 明日、行くかどうかも怪しいし..などと思いながら、私は眠りについた。


翌朝8時過ぎに起きてきた娘は「学校に行く」と言った。


あら、ビックリ。


それも、顔を出すではなく ランドセルに教科書類を入れて、昼食を食べ、最後までいる 。ずっと1人でいる 。というではないか。


季節外れの ひまわりでも咲くか??


ここで驚いてはいけない。


いたって普通のことと しなければ。
本人にプレッシャーをかけてはならぬ。


弁当を用意し、学校に「今日は行きます」と連絡。


電話口の教頭先生が驚いて、言葉に詰まっていた。


朝食を娘が食べていると、小1の息子も「お母さん学校に行くの?オレもついていく!」と言い出した。


そういや、小1の息子の担任の先生に渡す書類があったな。


息子も連れて行けば、久々に担任に顔見せにもなるだろう。


遅刻の際は、保護者が学校に送り届けなくてはならないため、手ぶらの息子、ランドセルを背負った娘、私とで学校へ向かった。


「ここで大丈夫」と校内に入ってすぐ、娘は1人でサッサと靴箱へ向かった。


ひまわり、ホントに咲くかも?


2か月前に行ったときは、片時も私のそばを離れなかったというのに。


さて、次は小1息子の担任のところへ・・と思っていたら、出てきた教頭先生と話し込んでしまい 気づいたら息子は、私の代わりに書類を持って 養護の先生と担任のところへ向かっていた。


あわてて追いかけていくと、息子のクラスは 体育館で体育の授業中。


クラスメイト何人もが大歓迎をしてくれ 息子の名前を呼びながらキャーキャー言って 追いかけまわしていた。

息子も笑顔で走っていた。


その後も息子は私のもとにもどることなく、体育の授業を受け「給食、一緒に食べよう」「もっと一緒にいてくれるんでしょ」というクラスメイトの言葉に、照れくさそうに うなずいた。


え・・お前さんも、授業受けちゃうの?給食食べちゃうだと??


姉同様に給食費を止めているので、給食は食べられない。


「お母さん、あなたのお弁当を作ってこなきゃ。それまで1人で学校で待ってる?どうする?」と息子に尋ねると「うん。待ってる」とアッサリ。


1人どころか、2人して学校に残るとな・・ひまわりが咲くどころじゃない。ひまわりが逆さに咲くか?天変地異の前触れか??



今日はいったいどうなっているんだ??と思いながら、帰宅して姉の弁当の余ったのを 弟の弁当箱に押し込んだ。


これを学校に届けたら、たぶん息子は1人ではいられない。私を隣りに座らせるだろう。


隣りで 給食を食べてるのを見て、掃除もして、授業を受けるのだろうなぁ。


やれやれ、家事を何もしていないぞ。


そういえば、息子は手ぶらだ。筆記用具くらいは持って行った方がいいだろう。
そうだ、上履きもなかった。


筆記用具、上履き、弁当、水筒を持って 学校に舞い戻ると、クラスメイトが国語の教科書を開いている中、手ぶらで登校してきた息子は自席で塗り絵をしていた。


息子に近づいて弁当などを手渡すと、隣に座っていた子が「今日は、一緒に 給食食べられるの?」と小声で聞いてきた。


「お弁当を持ってきたから、一緒に食べるよ」と私が答えたら、嬉しそうにした。


息子に「どうする?1人でココにいられる?」と聞くと「うん。いいよ」と軽く答えるではないか。


ほう・・・・。


ますます、今日は いったいどうなってるんだ???


授業を中断させて「息子を残していきます。どうぞよろしく」というのも・・と思って、そのまま そっと教室を出た。



代わりに養護の先生に 事情を話し「早退するようなら連絡を」と頼んで、帰宅した。



帰宅したら、起きてきた小6の息子が「今日が、お母さんに借りた金の返済日だ!家事のアルバイトをさせてくれ!!」と。


そんなわけで、朝食の皿洗いも、掃除、洗濯物畳み、風呂掃除・・溜まっていた家事が 私は座ったままで片付いていく。


結局、早退を告げる電話は こなかった。


急にポッカリ空いた時間に、ゆっくり昼食を食べ、夕食の準備までできた。


下校時間には、やはり心配で 学校まで迎えに。


2人は「本当は早く迎えに来てほしかった」とか泣き言を言うだろうか。


校門前で待っていると、出てきた2人は元気に小走りできた。


帰り道、息子は「オレが持っていたタオルが、カッコいい!どこで買ったの?って聞かれた」

娘は「明日も学校いこうかな」と。


それを聞いて、ようやく安心して嬉しくなった。


『学校』に行ったことが嬉しいのではなく、子どもが 一度は背を向けた社会に自ら向かったことが嬉しかった。


その場所に、数時間でも居場所を見つけられたことが嬉しかった。


今日だけのことかもしれないが。


帰宅して、小6息子のおかげで家事も済んでいて。


今日は みんな頑張った。


あぁ、今日は なんて日だ。