吾輩はズボラなるままに

15才、中1、小5の3児のママです。子ども全員明るくニート&不登校中。ズボラ万歳で過ごしています!

おじいちゃん先生

少し前に、近所のかかりつけの皮膚科医院が 閉院してしまった。


1人きりの医師が高齢であったためだ。


閉院の2~3か月前から体調を崩していたようで 診療時間が短くなったり、臨時休診もあったので予兆はあった。


次からは 遠くの皮膚科まで行かなければならない億劫さもあったが、それよりおじいちゃん先生に会えなくなるのが寂しかった。


おじいちゃん先生には、子ども3人に加えて私も診てもらっていた。


最初に診てもらってから8年になる。10才になる1番上の息子がまだ幼稚園に行く前で、下2人は生まれていなかった頃から。


子どもを診るときの おじいちゃん先生の第1声は、「よぉ!○○!元気か?今日もママの膝の上かぁ?そろそろ終わりにしろよぉ」


そう。おじいちゃん先生は べらんめぇ口調 なのだ。


「偉そうだ」「子どもが恐がる」と、嫌がる人もいたが 私は嫌いではなかった。


みていると 診察は丁寧だし、同じ口調でも子どもによって少しずつ声のトーンや 話す内容が違うのが分かるから。これは、だいぶ気を遣っていると思った。


でも、このおじいちゃん先生 その昔は、この辺りで1番大きい総合病院の皮膚科部長をして かなりブイブイいわせていたらしい。


近所の他科の医院で、かかりつけ皮膚科がおじいちゃん先生だと言うと「あぁ、あの天上人ね」「あぁ、王様のところか」と。


近所の花屋さんも、八百屋さんも「天井向いて歩いているような人だった」「お辞儀をすることを知らない人」と散々な云われよう。


白い巨塔」を地でいっていたって感じなのか??


だが巨塔から下界におりて開業して、少しずつそうではいけないと おじいちゃん先生は気づいたらしい。


私が診てもらった頃には、ずいぶんとまるくなっていたわけだ。


おじいちゃん先生がいなくなって 新しいかかりつけの先生は、おじいちゃん先生とは真逆キャラ「~ですねぇ」「大丈夫かなぁ~?」幼稚園の先生かと思うほどのニコニコ優しい先生。


おじいちゃん先生のキャラでは、今のご時世なかなか開業医もやっていけないよなぁ・・・と思いつつ、あの伝法な口調が無性に聞きたくなる。