数年前から、ボランティアをしている。
先日、3か月に1度のボランティアの会合に出席した。この会合では、ボランティアの運営等々を 平日の午前中1~2時間くらい話し合う。
メンバーは いつもの10人ほどの同世代の母親たち。
会合が終われば、皆 サッサと席を立ち 三々五々出ていく。あと、何か連絡事項があれば ネットの掲示板のやりとり。
家は、皆 近所のはずだが お互いに場所は知らない。それどころか、お互いの名前さえもあやふや。もう出会って数年経つのに。
仲が悪いわけではない。遠慮して、深入りしない感じ。そんなわけで、会合も遠慮しいしいって感じ。
先日の議題も「メンバー増員の方法」だった。発言が少ない。発言しても周囲の反応がうすい。
このままの雰囲気だと、現メンバーさえ辞めたいと言いかねない。
会合終了後に、部屋を出ていこうとする1人を おもいきってランチに誘った。ちょっとクールそうな彼女。ダメかな。
意外や「いいですよ」と。
気をよくして、隣の席にいた 子連れの彼女にも「お子さん連れで大変かもしれないけれど・・」と途中まで言いかけたら「大丈夫!いいですよ」こちらもOK
連れていたお子さんの強い要望で、近くのファミレスへ。
行く場所も、すんなり決まってホッとする。この「場所」ってのが、こういうとき案外決まらないからね。
食事をしながら、子どもの学校や幼稚園の他愛ない話から さきほどの会合の話へ。
色々な話が、意見がでてくる。
なぁんだ、運営のこと考えてるんじゃない。いい意見。彼女たちの意外な一面がみえた。
フルで働いている方には、別にたいした光景ではないだろう。
呑みの席で話したら、仲良くなったって話だろ?「呑み」が「ランチ」にかわっただけ。そんなの昔から毎日イヤになるほどやってるさ!
仰るとおり。
そうなのだが「子どもがいる」ってだけで「外食」は急に遠い存在になり「他人と外食」となれば、さらにハードルが上がる。
「子連れ」「他人と一緒」「外食」これは、子どもをもつ親も、誘う側も 多少の気をつかう。
子どもをもつ側は、子どもが他人との外食中に静かにしていられるか? 誘う側は、行く店はテーブル席で大丈夫か?座敷はあるか? 等々。
くだらないと言えば、くだらない気遣いだ。
そんなくだらない、目に見えない遠慮の壁を乗り越えて、母親3人はライン交換をした。
帰宅後、2人から「今日はお疲れ様。有り難う」とラインがきた。
この際だからと、もう1つ遠慮の壁を乗り越えることにした。返したラインに「下の名前で呼ばせてほしい。私のことも下の名前で呼んで」と書いた。
2人ともOK
この状況で「イヤ」とは返せないだろうって!?そうだよね。確かに。
でも、せっかく出会った 同世代の母親同士で 近所で、同じボランティアをしていて、ボランティア団体を良くしたいと思っている。
これだけの共通項があるなら、仲良くなってもいいよね。
今度は、他のメンバーにも声をかけてみようか。
3月。生き物が目を覚まして起き上がる。
私の心、今まで目をつむっていたことに ちょっと起き上がってみようかね。