吾輩はズボラなるままに

15才、中1、小5の3児のママです。子ども全員明るくニート&不登校中。ズボラ万歳で過ごしています!

夢を語る年令

その日、人との待ち合わせ場所に 少し早く着いてしまった。


周りをみたら、近くにパン屋のイートイン。


外から店をのぞくと、お客は 年配男性1人に 中年女性が1人。


年配男性と中年女性の席は、少し離れているが2人はお喋りをしている様子。


ここなら空いてて、いいかも。


入ると、男性の声がきこえた。少し大きい声。英語を話している。女性も英語を話している。


2人は意識的に英語を話している感じ。2人とも日本人。


英語なんてサッパリの私が聞いても、流暢ではない発音だが 年配の男性は自分の言いたいことは 苦労なく言えている。


一方の女性は、"difficult"という単語が聞こえたり 言葉にときどきつまる。


「ただいま、英会話レッスン中」ってやつかな?


こじんまりした店内は、英会話中の2人と私の3人だけ。


年令的なものか、年配男性の大きめの声もあって 話はまる聞こえ。


2人は しばらく英語で話して、日本語に戻った。


2人は、隣にある 同じジムに在籍しているらしい。


女性の方は 年配男性を知っていたが、会話をしたのは 今が初めてだったよう。


何のキッカケで、英会話レッスンが始まったのかは分からなかった。


そうして2人が話していると、中年女性が「失礼ですが、あなたの年令は?」と 年配男性に尋ねた。


男性は 照れもせずに堂々と言った。

「僕は、77才」

「僕にはね 夢があるんだ。ハワイで音楽をならうことだよ」


それを聞いて 私は、コッソリ鼻で笑ってしまった。意地の悪いことを、いくつも思った。


でも、年配男性は 大真面目に かつ楽しそうに話し続けた。


そのために 音楽教室に通っていること、身体と食事に気をつけていること。


だんだん、私は恥ずかしくなった。そして、羨ましくなった。


そういえば、私の夢って なんだっけ?


私は、私の夢を あんなに堂々と 楽しそうに話せるだろうか。


出会ったばかりの人に話せるだろうか。


あんな人になりたい。

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