近くに花屋がある。
子どもが小さなときから、我が家の仏壇に供える花を買いに行った。
我が家の宗派は 「仏壇に飾る花はなんでも良い。花の種類より供える人の気持ちが大事」なんだそうだ。
だから、真っ赤なバラだろうが 大輪のボタンでもカサブランカでも構わないという。
私は花のことは分からない。
名前も分からないから「そこの赤いの」「となりの黄色いの」なんて具合だ。
花屋のショーケースを眺めながら オススメの花を店の人から聞く。
この前に買ったのは、紫とか青い花だったな。
今度は赤が良いかな。
部屋が明るくなるような感じがいいな。
黄色も素敵じゃないの。
白も混ぜてみようかな。
小さな仏壇だから、花瓶も小さい。
店員さんに聞きながら 小さい花瓶に入る 少しの花をどんな風にいけようかと、想像しながら 選ぶ。
子どもが小さいときは、抱っこしたりあやしながら選んでいた。
でも ほんの一瞬、いつもの喧騒を忘れて花のことだけを考えられる。
だから花屋は好き。
最近は、スーパーで買うことが多くなっている。
でも何だか、もうできあがっている花を 人参と大根の途中で買うのは ちょっと味気ない。
でも安いからね。
仏壇の花が枯れてきた。
明日は、花屋に行ってみようか