小6娘は、病院に受診したわけではないが、たぶん母子分離不安である。
この意味は、読んで字のごとく、保護者から離れると不安になる子どものこと。
「小学生なんて、そんなもんじゃない?かわいいもんでしょ」
と言う声もある。
確かにそうも思うが、少し前まで、何処に行くにも、彼女は私に付いてきた。
徒歩5分のスーパーへも、階下のゴミ捨て場にも、回覧板をまわすのに、同じ階の部屋へも。
家にいたとて、私がトイレが少々長いと、扉が何度もノックされ、寝室で寝転がっていると
「いつになったら、居間に来るの?」
と、私が居間に行くまで、何度でも繰り返された。
どうしても私1人で出掛けねばならないときは
「どうしても行くの?」
「何時に帰ってくるの?」
「寄り道はしないで」
「早く帰ってきて、絶対だよ、絶対・・」
と、どっちが親だかわからないような会話が、毎度何度も玄関で繰り広げられた。
まるで、乳幼児期の後追い行動、もしくは束縛好きのパートナーのよう。
束縛好きの方は、経験ないけれど。
他人からは
「お母さんが好きなのね」
とほほえましい行為にうつるようだが、実のところ、当時は、息が詰まった。
今はそこまでのことはなくなったが、入浴は毎回一緒、就寝時間も私と一緒、寝るときは私と手をつなぎ、私1人の外出時はどんなに近くでも
「周りをよく見て、絶対に気を付けて」
「遅くならないでね」
の言葉を、少なくとも各3回は聞く。
そんな彼女が、今月に入り、連日の朝寝坊。
就寝時間も私と一緒の彼女は、当然、起床時間も一緒でなくてはイヤ。
私1人で起きようものなら
「どうして起こしてくれないの?私1人を残していくなんて・・」
と泣かれた。
ちなみに、そういうときの寝室には、たいてい小4の弟も寝ているので、1人ではないのだが。
そんな背景での、朝寝坊である。
さらに、最近1人で起きてフリースクールに出かけることに、生きがいを感じている弟は、早起きなので、まさに1人きりの寝室での朝寝坊。
遅く起きてきた娘は
「なぜ起こしてくれなかったのか」
と泣くことも、抗議することもなく、黙って居間に来て、寝転がっている。
不登校の上に朝寝坊なんて、堕落もいいところだが、娘にとっては成長・・だと信じている、信じるしかない。
不登校の親は、何でも良い方にこじつけるのが、特技になるようで。
この年になって、特技が増えちゃいましたわ。
へへへっ。