両親と
2か月に1度の、父の大学病院への定期健診に付き添った。
ずっと母と父でバスを2度乗り換えて、1日がかりでの病院通いだったが、昨年くらいから、母の代わりに、車のある私のお役目になった。
今回は、担当医に聞きたいことがあるからと、母も一緒に。
父はおぼつかない足取りだが、1人で歩行できて、身の回りのことも自立しているが、記憶の方はあやしいよう。
24時間365日一緒の母にとっては、同じことを何度も聞かれたり、ムダと思える行動をする父のことがイライラすると、病院の待合室でボヤく。
予約をしていても、受付をしてから、毎度2~3時間待ちの大学病院。
父が呼ばれる診察室からは少し離れているが、父が座りやすいようにと、母は1番ゆったりした椅子がある待合室に父を座らせた。
だが
「どのくらいの人が待っているのか、診察室の近辺を見に行ってくる」
「もしかしたら、もうすぐ呼ばれるかもしれない」
と、すぐにヨロヨロ立ち上がる父。
それに対して
「呼ばれるときは。手元の呼び出し受信機が鳴ります!」
「待っている人数を把握したところで、何にもならないでしょ!」
「座っててちょうだい!まったくもう!」
と、イライラの母。
診察室周辺を見れば気が収まるのならと、私が父と一緒に、診察室近くへ行くことに。
いくら座りやすい椅子と言えども、私も、そろそろ腰をあげたくなったし。
行ってみると診察室の周囲の椅子は、ほぼ空きがないほどの盛況っぷりで
「あぁ、なるほど、混んでいるんだなぁ」
と父は納得して、またゆっくりした足取りで戻った。
この付き添いくらいしか父とは会わない私には、父のこんな言動は許容範囲。
でも、毎日顔を突き合わせていると、そうはいかないのは分かる。
私も夫の言動には、優しくなれないしなぁ。
ようやく病院をあとにし、昼過ぎに、両親を実家に送った。
いつもは、そのまま自宅に早々に私は帰るのだが、空腹だったので、久々に実家でお昼ご飯を食べ、久々に、両親と他愛もない話をした。
天気の話、料理の話、家族の話、昔の話・・。
「お父さんみたいに、私もあぁなるのかしら、もう多少はなってるのだろうけどって思うと、それが怖いし、嫌で」
と母が言い
「お構いはできないが、また(実家に)寄ってよ」
と父が言い。
そう遠くない場所にいるのに、不義理をしている自分に反省した日。