「今朝、ベランダに出ていたら、息が白かったよ」
昼夜逆転中の、中3息子が、朝起きてきた私に言った。
それから、最近見せてなかったからと言って、携帯で撮った朝焼けの写真を出した。
「これが、4日前で・・こっちが3日前・・2日前で・・」
狭いベランダで、同じ時刻に、右の方の空を撮ったものと、左の方を撮ったものがあった。
「朝の空って、目線をちょっとずらしただけで、全然違う景色なのね」
と私が言ったら
「うん・・まぁ・・ね」
とぶっきらぼうに、息子。
起きているときは、彼も私も同じ居間にいるが、ほとんど話すことはない。
その朝は息子との、久々の2人の会話。
気づけば、家族のだれよりも背が高くなり、会話中も、顎をあげて見上げないといけない。
「背が高くなったね」
そう言ったら
「まだまだ伸びたいんだよ。ばぁばが180センチくらいになるって言ってくれたけど、そうなるかなぁ」
「洋服も髪型も何でもいい」
「女なんて、どうせオレなんか相手にしない」
なんて言っていたけど、身長は気になるのね~と思った朝のこと。