最近、ボランティアで、子どもの見守りのようなものを始めた。
廃校舎で、週に1度、小学生を預かるというもの。
もともと、毎月開かれる、不登校児の保護者対象のランチ会の主催者が、ずいぶん前から1人でしていた。
その手伝いだ。
彼女は、前任者から、この見守りボランティア引き継いだものの、自分以外に手伝ってくれる人がなかなか集まらず。
かといって楽しみに来る子どもに
「来ないで」
とも言えないから、具合が悪くても、毎週1人で開けているという。
彼女は、見守り中、別に何をするわけでもない。
子どもたちに請われれば、一緒にゲームをしたり、お喋りをしたり。
それでも、見守る目が、自分1人なのが不安なのだと言う。
それは、そうだろう。
さて、手伝い初日は、昼頃に行ってみると、お子さん2人が、お互いのゲーム機をのぞきこみながら、楽しそうに話していた。
平日昼間に、ここにいるということは、2人とも不登校児である。
ちなみに、そのうちの1人は、彼女のお子さん。
広い広い校舎と、グラウンドに、大人2人と子ども2人だけ。
この廃校舎に人が入るのは、この週に1度の、このときだけという。
夕方になると、近所の小学校に登校していた小学生たちが、ワラワラと集まってきた。
皆『勝手知ったる我が家』とばかりに、ランドセルを放り出し、ワーワーキャーキャー。
午前中からいた不登校児2人とも顔馴染みらしく、彼らも混ざって、ワーワーキャーキャー。
学校でのことを、ある子どもが話し出し
「オレ、学校行ってないから、そういうのわかんねぇ!」
と、不登校児が、あっけらかんと言うと
「あっそうだったっけ!でもさ、聞くだけ聞いてよ~」
と、登校児も、あっけらかんと返す。
うちの娘のように、こういう集団が苦手な不登校児もいれば、平気な不登校児もいて。
当たり前だけど、不登校児も、十人十色。
もちろん、登校児だってそう。
登校と不登校を、高い壁で分けたのは、結局は大人なのだと感じた。
数年前まで、ランドセルを背負う小学生が眩しくて、羨ましくて、そして泣けてきて見られなかった。
そんな私が、こういうボランティアをするとはねぇ。