小2の息子が、自分で肉を焼きたいと言い出した。
そう言いだしたのは、我が家では2人目。
初めて言い出したのは、中1の息子。
今から半年前くらいだったか。
私の野菜ばかりの料理は口に合わないし、空腹になっても すぐにご飯が出てこないことに業を煮やし 始めた。
冷凍庫の豚こま肉を解凍し、自分の好きな味付けで炒めて ド~ンとご飯の上にのせて食べるのが中1息子流。
それとほぼ同じ理由で、小2の息子も数日前から 私のもとで修行開始。
初日は、冷凍豚こま肉の解凍方法から。
小学校入学して1週間でやめた息子は、漢字がお手上げ。
電子レンジについているボタンの『分』『秒』の字が読めない。
更に、数字が1~15くらいまでしかカウントできないし、その大小も危うい。
レンジの『10分』『1分』『10秒』の3つあるボタンのうち、どこを押していいのか分からない。
「1(分)を2回押せば、ここの画面に2(分)って出るから。いい?ココのボタンよ」
「お母さん 分かった!3つあるボタンの真ん中を2回押せばいいんだね?」
「うん・・真ん中のボタンなんだけど・・数字を覚えた方がいいかなぁ・・まぁいいや、真ん中のボタンでも」
お次は、解凍されて 柔らかくなった肉を触るのが気持ち悪いと、肉を包んであるラップから肉が出せない。
半年ほど前に中1の息子に教えたときは、もっと簡単に教えただけでできるようになった。
やはり年齢的なできる・できないのハードルは違うのだなと感じた。
そうは感じながらも、面倒くさがりの母の
「肉がラップから出せないと、いつまで経っても肉は食べられないぞぉ。肉が食べたいならば、ハイ!頑張ってぇ」
の非情な声にめげず、肉にまかれたラップを開けていく小2息子。
その後も、小2息子のハードルは続く。
ラップから出した肉をフライパンに移そう、こぼす。
コンロの火をつけよう、つかない。
肉に均一に火が通るよう フライパン内の肉を広げよう、広がらない。
コンロの火かげん、熱い・怖い・・・。
本人がやりたがっている 味付けの工程までが、なかなかに遠い。
なるほど、こう見ると、料理というのは細かい工程・同時作業が多い。
そのための技術はいるし、火傷などのリスクを回避しながら、リスクに立ち向かう勇気も必要で。
あら、それができてる 私ってば凄いんじゃな~い?
なんて、1人ニマニマしているうちに、どうにか 醤油味の豚こま肉炒め完成。
小さすぎる皿に、フライパンの肉を全部入れようとしてこぼす という、最後のお約束の失敗もやり遂げて、満足顔の息子。
早速、自分で1番に食べるのかと思いきや、肉を盛った皿を 息子の中で家族カーストトップに君臨する小4の姉に差し出す。
「え~!?私が 最初に食べていいの??」
という姉女王に
「もちろん!」
と頷く 息子。
「うん!美味しいよ!」
の女王の声に、ようやく安心した笑顔で、自分も食べ始めた。
修行3回目の今日は レンジのボタンは忘れたが、ラップから肉を出せて、コンロの火をつけられるようになって、ケチャップ味に挑戦した。
女王にも喜んでもらえた。
良かったね。
ところで、教えている師匠に、まだ出来上がった肉を「食べて欲しい」と1度も持ってこないことが 若干 腑に落ちないんだけどなぁ。