昔から、憧れていることがある。
街をブラブラして 目にとまった靴屋さんにフラリと入る。そして、棚に並べられている靴をサッと手にとりササッと買って出てくる。
たいていの方は、これのどこが「憧れ」なのかと不思議がるだろう。
足のサイズ、25センチの私には、大いなる憧れなのだ。和田アキ子のデカイ足のネタなど、私にはとても笑えない。
スポーツシューズで25センチ 幅広。ヒールなどになれば、26センチいや、それ以上の足である。
そんなサイズの靴が、フラリと入った靴屋で おいそれと見つかるはずがない。
通販で、大きい靴はある。でも、靴はサイズだけが合えばいいという訳にはいかない。やはり 履いてみないとダメだ。
以前、8足まとめて 通販で買った。これだけ揃えば、1~2足は合うだろうと。
しかし、全て 返品。
だから、靴を買うとなれば一苦労。
ネットなどで調べた数少ない店に行ってみるものの サイズがあっても、スポーツシューズばかりだったり 足に合わなかったり。
だから、たまたま見つけたときは「後でまた来よう」「もう少し考えよう」なんて悠長なことはいってられない。
即、買う。いや、買わねばならない。
べらぼうに高値とか、未来永劫履かないと言いきれるデザインという以外 ちょっと好みではなくとも とにかく買う。
だって、買わなかったら 次に巡り会えるのは いつになるか分からないのだから。
ドラマなどで、ヒールの踵が折れて「あぁん!もう!」と嘆くシーンが ときどきあるが、もし私にあんなことがあれば 「あぁん!もう」どころではない。絶叫である。超のつく一大事である。
たぶん、その日は ベランダにでも置いてあるような サンダルで過ごさねばならないだろう。
旅行や出張などで、自宅に帰れないとなったら目も当てられない。
だから 靴屋さん、お願いだ。日本中全ての靴屋とは言わない。県庁所在地のある駅前の靴屋だけでも、デカイ靴をもう少し置いてくれ。デカイ女性用の革靴を。
商売上 いろいろあるんだろうが 思いきって棚にザザザーッと置いてくれないだろうか?チェーン展開している店なら、なおさら。
26センチのブーツ、26.5センチのヒール、27センチのミュールなんかも壁一面にザザザーッと。そんな光景みてみたいなぁ。
それから、足の小さな皆さま。玄関でぬいだ靴が大きすぎて ギョッとなるでしょうが 横目でチラリでよろしゅう。
動物園の珍獣をみたような驚きと、その後の哀れみの目は・・意外と心にささるんだよ。