雪と詩人と断捨離と
昔のドラマのセリフで
『明日やろうはバカ野郎』
というセリフ通り、長年にわたるバカ野郎に、ちょっとだけケリをつけることにした。
数週間前から溜め込んだ山積み段ボールと、子どもの小さくなった服、1度も開いていない数年前の子どもたちの教科書を、週明けの収集日に出すために、ひとまとめにして紐でくくる。
やり始めたら大して時間がかからないのに、面倒くさがりは、腰を上げるまでに時間がかかる。
ホント、この性分は、我ながら毎度イヤになるが、この年までくるとやめられない。
あともう一息で終わるというところで、
「おっ!すげぇ、部屋が広くなったじゃん!」
と、中3息子が、ひょっこり顔を出した。
そうやって、ひやかして、すぐにまた居間に引っ込むかと思いきや
「これ(収集場所に)持って行ってやろうか?」
と殊勝なことを言い出すではないか。
「おぉ!?そんな珍しいことを言うとは・・こりゃ雪が降るな!」
と返事をしようと思ったが、すでに外はめずらしく雪模様。
神は、このことを既にご存じだったのか・・なぁ?
とにもかくにも、せっかくの珍しい申し出を、私の余計な1言で撤回されては困るので
「あら、嬉しい!明日の昼以降に、少しでも運んでくれると助かるわぁ!」
に返事を変えておいた。
子どものこういうことは、往々にして
「やっぱ、やめる」
になることが多いが、それも含めて、息子からの申し出は嬉しい。
詩人の、ロバート・フロスト氏 曰く
『母親は子どもを男に育て上げるのに20年かかるというのに、他の女性は20分で男をバカにしてしまう』
たしかに。
夫が、同じ状況で
「やっぱ、やめる」
と言おうものなら・・・。