家族旅行へいく
「有給休暇をとるから、家族旅行に行こう」
年明け、夫の青天の霹靂のような発言が、先日、実行された。
結婚して初めて、行先、日程、宿泊先など、全て夫が取り仕切った、何とも奇妙・・いや、珍しい旅行。
夫が知人に、平日限定のペア宿泊券を頂いたそうで、子ども3人分を追加して、今回の旅行となったらしい。
平日の家族旅行が気軽にできるのは、不登校でよかった点。
当日は、皆が、ランドセルやカバンを手に家を出るころ、私たちは、ワイワイと大きなトランクを車に詰め込んだ。
今回の行先は、私にとって、30年ぶりの場所。
30年前に行ったのは、亡くなった祖母と親戚たちとだった。
当時、免許取り立てだった、いとこの車の後部座席に乗って行ったっけ。
そんなことを隣でハンドルを握る夫に、何となく話した。
「そうだ、ホテル近くの湖で、モーターボートを借りて湖を走ったら、それが楽しかったのよ・・」
そう言ったら
「今、いるところから近いよ」
と、その湖に寄ってくれた。
モーターボート屋は、夏だけのものらしく、店は閉まっていた。
30年ぶりの湖に、当時を思い出すようなことはなかったけれど、この場所に来れただけで十分だった。
そこから、寺社仏閣をまわったり、滝をみたり、美術館に行ったり。
そろそろホテルに行こうかと、車を走らせていたとき、夫が
「さっき、子どもたちとアイスクリーム買った売店で、店員さんに ”学校はどうしたの?” と聞かれたんだよ。
だからさ ”この子ら、行ってないんですよ~” って、答えといたわ!」
そう、カラカラ笑った。
私も、笑った。
1泊2日の家族旅行は、平日のオフシーズンだったので、どこも空いているし、手足をのばせた大きいお風呂、上げ膳据え膳の美味しいご飯は最高。
でも、1番嬉しかったのは、夫が不登校児保護者に、ちゃんとなっていたこと。
と、ここでブログを終わらせるのが、たぶん正解だと思う。
だが、旅行中、もう1つ思い出した。
結婚前に、母に言われたこと
「沈黙は金なり」
「男って、気にかけてあげないと拗ねるから」
旅行前、夫の青天の霹靂的な発言に
「あなた、いったい、何、企んでんの?」
なんて、夫に聞かなかった、ワタシ・・ナイス!
次節の、サッカー観戦に、夫と行くことにしよう。
なんて考えていたら、子どもたちが車内でみている、アニメDVDで
「女とは謎だ。神秘に包まれて、悪意のソースに絡まっている」
そう、ペンギンが言った。
アニメのペンギンは、時に、ドキリとすることも言う。
まぁ、とにもかくにも、いろいろ収穫の多い旅行であったのだ。