池袋と戦隊ヒーロー
https://www.paselaresorts.com/collaboration/rider/
「仮面ライダーのレストランが、あるんだって!」
フリースクールの帰りの車の中で、小3の息子が言った。
彼は、物心つくかどうかの頃から、生粋の戦隊ヒーローオタク。
多くの子どもが通るであろう、NHKの子ども番組や、アンパンマンなどは見向きもしなかった。
代わりに彼の目にとまったのは、当時幼稚園児の5才上の兄が、振り回していた戦隊ヒーローの剣。
以来、朝から晩まで、頭の中は、戦隊ヒーローでいっぱい。
その愛してやまないヒーローのレストランが、池袋にあるというので、小3の息子、小5の娘と3人で行くことにした。
さて、私自身、池袋は15年以上ぶり。
その昔、勤務先は池袋であり、夫と初めて会ったのも池袋。
そこに、久しぶりに来たと思ったら、子ども連れで、仮面ライダーレストランに行くことになろうとは。
昔々の私に教えたら、どんな顔をしただろう…と考えていたら、迷った。
駅前だから大丈夫と油断していたら、街が変わり、久々の高層ビル郡におののき、方向音痴が大発動。
結局、小3息子に教えてもらう始末。
レストランの中はといえば、こじんまりしているが、壁面いっぱいに俳優さんのサインや、歴代ヒーローの大小のおもちゃ(という言い方でいいのか??)が飾ってあったり、VTRが流れていたり。
息子の目が、一瞬でビカビカ輝いた。
席に案内されるも、椅子に座らず、息子は姉を引き連れ、店内を見て歩きだす。
提供される食事も、ヒーローにちなんだもので、息子は更に興奮し、なかなか決まらず。
ようやく食事を頼んだ後も、出来上がるまで、再度、店内を見てまわり、食事がきたら、その見た目に、味に感激し。
食後も、店内を3度目の巡回。
娘も、久しぶりの遠出と、料理に満足そう。
ぐるりと店内を見渡しながら、私が夢中になった戦隊ヒーローは、ゴレンジャーだったなと思い出す。
ゴレンジャーのおもちゃも、店内に飾られていた。
今のヒーローと比べると、恰好がシンプルすぎるくらいシンプル。
私は、紅一点のモモレンジャーが好きだった。
ある日、親がゴレンジャーのヘルメットを買ってきてくれたが、モモレンジャーが売り切れだったとかで、箱から出てきたのは、ミドレンジャー。
「こんなものいらない!!」と泣いたっけ。
今では親との笑い話だが、あそこは、やっぱりモモレンジャーだったのよ。
たっぷりヒーローを堪能して、ちょっとお疲れ気味の子どもたちと、またガタンゴトンと電車に揺られた。
池袋に、新しい思い出ができた1日だった。