先日、小6息子が通うフリースクールのスタッフと話す機会があった。
フリースクールへは小1から通っているので、息子にとっては、ここが小学校だ。
『友達は、すぐにはできないかもしれない。けれど、ここに君の敵はいないよ』
入会説明時、息子に向けてのスタッフからのこの言葉が、私の中では入会の決め手になった。
「そっかぁ、もうすぐ中学生になるんですね。息子さんは…早いなぁ」
「今もですけれど、当時も小1で入会する子は、他のフリースクールでも、とても少なくてね」
と、目の前のスタッフが、懐かしむように言った。
当時の入会者は、中学生以上がほとんどで、そんな中に小1のチビがやってきて、そこから数年、フリースクールで暴れに暴れまくった。
ゲームに負けたと言っては怒り、夏が暑すぎると仏頂面をし、ミーティングはつまらないと地団駄を踏み、忘れ物をしたと言って泣き…。
スタッフをはじめ、沢山の周囲の年上の人は、そんなチビを1度として怒ることなく、見守り(呆れていた?)、話を聞いてもらい、助言をされ、先輩として背中を見せてくれたようだ。
私に対しても、1度として『困った子だ』『ご家庭で、本人と話し合ってください』なんて突き放されたことは言われなかった。
本人も私も否定されることなく、入会時の言葉通り、敵の居ない中で過ごせたことが良かったのだろう。
今や、フリースクールへ毎日行きたい、少しでも早く行きたい。
あれだけ嫌がったミーティングで議長を務め、行事には積極的に関わり、フリースクールの友達と休みの日に会うように。
今年になって初めて、息子より年下の入会者が来たらしい。
それも、スタッフも手を焼く、かなりの暴れん坊。
息子からも、その子のことは少し聞いていた。
「ミーティングが嫌で、すごい不機嫌になるんだ」
「オレがちょっと注意したら、耳を塞いで舌を出した」
「ゲームに負けたら怒る」
「まったく、困った子だよ!!イヤになっちゃう!!」と、大きな溜息をつく息子。
あれ?どこかで聞いたような?見たような??デジャブか???
そう思っていたら、息子から
「分かってる!昔のオレに、そっくりだって!!」
なんだ、分かってたのか。
そして続けて
「でも、オレは成長したから、もう怒らないし!暴れないんだよ!!」
その話を、スタッフにすると
「へぇ~そんなこと言ったんですか?息子さんもお兄ちゃんになったなぁ」
と、大笑い。
ちなみに、最近になって息子が、その暴れん坊の年下の子のことを
「あの子ね、ちょっとずつ成長が見られるよ!見どころあるね!」
どの口が…まったく、言うようになったものよ…と笑い出したいのを、私はかろうじて押し留めた。