不登校歴6年目の中2娘は、映画鑑賞が趣味の1つ。
しかし、家や映画館で四六時中観ているという程のマニアではない。
映画館へも、数ヶ月行かないこともあれば、毎週行くことも。
観るジャンルは、恋愛、アニメ、社会派、推理、コメディ、アクションと、多岐にわたる
そして今夏、新たにホラーが加わった。
娘の要望で、映画館での鑑賞は、毎度、私も隣の席で一緒に鑑賞という名の居眠りをする。
しかし、新たなジャンルのホラーは、私が超苦手なもの。
娘が観たいと言ってきた今夏の映画のうちの半分は、ホラー。
それも、4作も。
先月一緒に観た2作のホラーは、何とか耐えられたが、数日前に封切られた3作目は、前評判から『かなり怖いらしい』というのが耳に入っていた。
映画館に行くときは、あらかじめweb予約をするのが常で、3作目のホラーもそうした。
予約時に、席は自分で決められる。
なので、携帯で席の選択画面になると娘に渡し、彼女に席を決めてもらい、その後の予約までの工程を私がする。
いつものように、そうしていたら、戻ってきた席の選択画面には1つだけの席が。
「私、1人で観るから」と、娘。
内心『助かったぁ』と、 すぐに思った。
これの前に観た、戦隊ヒーロー映画とアニメ映画を、弟と2人で観たので、少し自信がついたのかも。
当日はチケットを渡し、1人で入っていく娘の姿を見送った。
診断をしてもらった訳ではないが、娘は『母子分離不安』だったと思う。
小学生の間は、私の後をどこまでも追ってきた。
目の前のスーパーへも、階下のゴミ捨て場へも、必ず一緒についてきた。
お風呂も一緒だったし、起床も就寝時間も私と一緒、夜中でもトイレが少し長いとドアの前で待っていた。
それが、少しずつ起床時間が私とずれるようになり、就寝時間も。
入浴も1人、留守番も1人でするようになり…。
2時間後、後ろ姿を見送った場所から、娘が出てきた。
「大丈夫だった?困ったことはなかった?」と娘に尋ねると、親指を上に向けてからそのまま少し外側へ傾ける、彼女のいつもの『大丈夫』のポーズが返ってきた。
来週以降も、恋愛もの、ホラーと、映画館へ行くことが続く予定。
もし登校していたら、中2の夏は受験がチラつく頃なのだろうな。
だがしかし、現在の娘の夏は、ホラー映画デビューの夏。
1人で映画館鑑賞デビューの夏。
みんなと違う夏。
全然それでいいじゃんの夏。