ちょっとそこまでの秘密のお出かけ
「そうだ!京都に・・じゃなくて映画館にいこう」
そう思い立ったのは、今朝 末っ子を幼稚園に送っていった後の車の中。
今日、夫は泊まりがけの出張。
今日、保健室登校の娘は 給食を食べてから帰るという。
今日、職員室登園の息子は2時くらいの迎えでいいという。
今日、10才の長男の帰りは4時過ぎ。
今から行けば、朝1番の上映に間に合う。昼前には終わる。
見たかった映画。
でも、幼稚園のバザーに出す雑巾を そろそろ縫わなきゃ。
でも、今見なかったら、いつ見られる?
でも、未だに片付かない段ボールも。
でも、みたい。映画がみたい。今、みたい。
平日に1人で映画をみにいくのって、12~13年ぶり?
どうしよう。
でも、こんな気持ちで家に戻ってもモヤモヤするに決まっている。
よし、決めた!いざ平日の映画館へ!
決めたとたん、急にドキドキしてきた。
嬉しいけれど、何だかうしろめたい。でも、ウキウキ。ドキドキ。
映画館は、電車1駅。隣の駅。車を自宅に置いて、駅へ。
たいした距離じゃないのに、初めて電車に乗るみたいに改札を通るのも、ホームに上がる階段も、嬉しくて。でも、私、悪いことをしている?
家族は、会社や学校にいるのに。映画?
ドキドキ。
たかが、映画じゃない。たかが、2時間くらい。何をそんなに緊張している?バカみたい。
券売機で、映画チケット1人分だけ買う。顔がニヤけてる?落ち着け。
映画のお供にいつも買うのは、ウーロン茶。でも、今日はアイスコーヒーにした。
なかなかいい映画だった。
蜷川実花独特のカラフルな色づかい。綺麗だった。
主演の小栗旬が演じたのは、ホントどうしようもないけれど どこか憎めない男。太宰治。
吐血しながら咳き込むところは 一緒に私まで息が詰まりそうになって苦しくなった。
3人の女優が それぞれに演じた、艶やかで 悲しくて 強い 女性たち。素敵だった。
買ったアイスコーヒーを飲むのを忘れて、スクリーンにみいった。
外に出たら、後ろめたさは消えていた。
予告編や、映画館のポスターをみていたら これから 見たい映画がどんどん封切られる。
あぁ・・この快感。病みつきになりそうかも。
こういう時間が取れるということは、それだけ子供が成長してくれたんだなぁ・・なんて思いながら、ちょっと悪いことはどうしてこんなに楽しいのだろうかと思ったりも。
ふふふ。