１年に１度がイイ「塩梅」

塩梅

千葉県柏市にあるトンカツ屋「塩梅」は、ＪＲ柏駅から少し歩いたところにある。

私たち夫婦だけで年に１度行く店だ。

ここは、メインの揚げ物が出てくる前に 自家製のキムチなどの漬物３種と、ふんわり山と積まれた千切りのキャベツが出てくる。

漬物は、切干大根と大根の漬物、そして白菜のキムチ。

大根の漬物は自宅で真似できそうだと 挑戦してみたが、どうも違う。

キムチも、私の口には合う辛さで美味しい。

口の中がしょっぱくなったと思う頃、キャベツの千切りが出てくる。

キャベツの千切りは、自家製のドレッシング５種いや６種類だったかを選べる。

食いしん坊の私たちは、いつも全種類のドレッシングを頼む。

薄く切られたキャベツに、かわるがわるドレッシングを代えて食べる。

キャベツがその度に違った顔を見せる気がして ついつい箸が伸びる。

漬物とキャベツは お代わり自由なのも嬉しい。

嬉しいが、これを食べ過ぎるとメインのトンカツが食べられないので注意せねばならない。

注意せねばと思う頃、メインの揚げ物がやってくる。

主人は、ロースかつとエビフライの盛り合わせ定食。私はヒレカツ定食。

冬季限定のカキフライも見逃せないが、最近は冬に来られないため ありつけないのが残念。

ここのトンカツは、素人でもわかるほど 他のトンカツ屋とは、明らかに違う。

どう違うのかを上手く説明できないが、いわゆる「衣がサクサクでぇ、中がジューシーなんですぅ」というグルメリポーターのお決まりのセリフ通りである。

この味を説明できないのは悔しい限りだ。

とにかく、美味しいのだ。好きな味なのだ。

年々、揚げ物を身体が受けつけない年令の私が ここの少なくはない揚げ物をペロリとたいらげても まだまだ食べられる！と思わせるのだから。

味の話とは離れるが、この店の隣には ガラス張りのボクシングジムがある。

ただでさえ痩身の男女が、一心にトレーニングをしている目の前を ただでさえ肥満の夫婦が こともあろうにトンカツ屋に入っていく。

そして、満腹になった腹をさすりながら出てくると ボクシングジム。

「うん・・明日から、そう 明日から ダイエットしよう」

そのときだけの誓いをたてながらコソコソ足早にジムの前を通り抜ける。

ボクシングジムを通り抜けた先にある、塩梅。

立地もなかなかイイ塩梅。