小3息子がフリースクールで、隣県まで、出掛けるという日。
今回の集合場所は、いつもと違う駅。
車より、電車で行った方がよかろうと、小5娘と共に、その駅まで息子を送って行った。
駅で息子を、フリースクールスタッフに預けると、さて、娘と2人になった。
このまま帰宅もなんだから、この辺りをブラブラしようかとなった。
午前10時。
開店したばかりの洋服屋、雑貨屋、ケーキ屋のショーウィンドウなどを娘とのぞく。
「あの服、可愛いね」
「見て!あのショートケーキ、イチゴが沢山!」
「こういう小物、好きなんだよね」
ウィンドーショッピングをし終わると、カフェに入って一息。
何となく、娘が、楽しめていない気がする。
そりゃあそうだ、さっきから喋っているのは、私ばかり。
そうなんだ。娘は、ずっとモヤモヤを抱えている。
何かしたいけれど、何がしたいのか分からない。
どこかに行きたいけれど、どこに行きたいのかは分からない。
友達は欲しいけれど、人の多いところは、同年代のいるところは苦手。
そんな感情も、分からない訳ではない。
そろそろ、親と一緒にいて、楽しいなんて年頃でもなくなってくる。
案の定、帰りの電車では膨れっ面になった。
その膨れっ面が、コロッと直ったのは
「近所のパン屋に久々に寄ってみようか」
と言ったから。
そういえば、私の父が言ってたっけ。
「"おい、1つ何か食わねぇか?"これを言っておきゃあ、人間、たいていは機嫌がなおるんだよ」
また、バカっ話を…と、まともに聞いてこなかったが、案外、イケるのかも?
娘が、親に似て、食いしん坊で良かった。
こうやって、親は、待っているとしよう。