小3の娘は、引っ越す3か月前の 小2の4月 学校にいけないと言い出し、今に至る。
引っ越してから、以前の場所で続けていたボーイスカウトを「女の子がいないから」という理由で続けなかった。
大人数はイヤだというので、小学校も 少人数の女の子ばかりの支援学級にしてみたが ダメだった。
今、娘の家以外の居場所は、以前の場所でも、引っ越してからも続けている 週に1度のダンス教室。
教室は女の子ばかりだが 彼女らを嫌いではないけれど、自ら仲良くしようという姿勢は 見られない。
しかし、やめたいとは決して言わない。
ダンス教室の帰り道は、ほてった顔でニコニコして「楽しかった!」と、その日習った振りを教えてくれる。
さて、もともと身体の柔らかい娘は、家でも 立った状態から 片足を自分の額につきそうなくらい振り上げては「スゴイでしょ~」と自慢していた。
あるとき、その日も足を高く振り上げて満足顔の娘に「それ、空手のキックみたいだね」と、私が言った。
「空手?あぁそういえば、名探偵コナンの蘭ちゃんもこんな風にキックして悪いヤツを倒していたね~!!」と嬉しそうに、更に足を何度も振り上げた。
そんなことがあって、しばらくたった頃、近所の空手教室に見学したいと娘が言い出し、早速に行ってみた。
見学した初心者クラスでは、小学1年~6年くらいの黄色やら緑、オレンジのカラフルな帯をしめた男の子ばかりが5~6人。
中年男性の先生が、懸命に教えているのに 生徒の男の子たちは 隙あらば寝転んだり隣の子とつつきあったり。
「ほらぁ!そこ!聞いてる??」
「ダメだぞ!そんなフニャフニャな姿勢じゃ、やられちゃうぞ!」
そんな先生の声も、やんちゃ坊主たちは 1つ型の練習が終わると 忘れちゃうようだ。
全然ピリピリムードじゃないのは良いけれど、生徒が男の子ばかりでは 娘にはムリだろうな。
もうそろそろ「帰る」と言い出すはずと、私はチラチラ横目で娘を見ていた。
しかし、娘は最後まで見学し「来週、もう1度見学を」と。
翌週も最後まで見学し、2回だけの有料短期教室に通いたいと言い出した。
「男の子ばかりなのに、いいの?」という私の問いに「え~?ぜ~んぜん気にならな~い」と、あっけらかんという娘。
ボーイスカウトでは「男の子がイヤ」って言ってなかったっけ?
不登校になってから私が学んだことの1つは『子どもに過度な期待をしない』
学校に行くと言い出し、これで明日からも登校だ!と思うと そうはならない。
ゲームの時間が減った、これで明日からもずっと減るなと思うと そうはならない。
子どもに期待はするが、それと同じくらい ダメかもしれない場合の想定もしておくことが、私の精神的ダメージと 子どもへの八つ当たりを少なくすることを学んだ。
不登校は悪くない。
しかし、社会と繋がっていないのは良くない思う。
習い事は、不登校の我が子にとって社会との繋がりである。
本音を言えば、お金はかかるのは痛い。
けれども それ以上に 社会との繋がりは重要で、私としては 安心材料で喜ばしい。
ただ、過度な期待はしない。
短期教室で、実際にやってみて「やっぱりやめる」というかもしれない。
喜ぶのは まだ早い。
短期教室の2回は、私は送り迎えだけをして、練習の様子は 本人の意向で見ていない。
短期教室1回目の帰り道は「楽しかった!でも、先生が 難しいところは正座して見ていてねって。でも、床が固くて正座が痛かったぁ」
その夜、娘が「空手の準備体操の一環で腹筋があるの。上手にできないと恥ずかしいから、今日から頑張る」と、それから毎晩10回するようになった。
短期教室2回目の帰り道は
「私が足が高く上がるのを、先生が褒めてくれたの」
「お前たち、新人のほうが上手いぞ!情けないぞ!って、先生が言ったの!」
そして、今 手元に、教室への正式な申込用紙がある。
来月にはやめると言い出すかもしれない。
過度な期待はしない。
でも、やめるとは限らない。
続けるかもしれない。
1つのことを、最後までやりきれ!と言った方が良いのだろうか。
私は甘いのか?
いつもの、答えのでない自問自答が頭をめぐる。
それにしても、娘の好きと嫌いの違いがわからない。
続けられないのは、男の子が、理由だとおもったが、そうではないらしい。
人数の多い少ないも違うと、最近感じる。
はて・・これも成長ゆえか?
何はともあれ、今は 娘と社会との繋がりが また1つできることに感謝しよう。