今週のお題「大人になったなと感じるとき」
大人になったなと感じるのは、自分に素直になれたとき。
近所の人から「いってらっしゃい」と言われて「行ってきます」と言えるようになったとき。
分からないこと、知らないことを、素直に「分からない」と言えたとき。
でも、いつまでも子どもだと感じることも、同じくらいある。
誰かに言われたイヤな言葉を 何度も思い出して、あぁ言ってやれば良かった!いや、こう言ってやったら奴も黙ったはずだと歯ぎしりする夜。
イヤな人、場所から 理由をつけて逃げてしまう。
夫には「食べ過ぎ」と偉そうに注意するくせに、自分が山盛りのお酒とジャンクフードに手が伸びるのは仕方ないという。
子どもの時から変わらないことなんて、数え上げたらキリがない。
大人になることが良いことなのか?と聞かれたら、分からない。
走っているだけで楽しかったことも、授業中にコッソリ回した手紙も、歌手のライブのチケット奪取に休み時間に公衆電話に並んだことも、初めてのデートも、思い出して楽しくてニヤける過去はある。
道ですれ違う あふれんばかりの若さ、楽しくて仕方ないと笑う甲高い声、今となれば可愛らしい悩みを話す姿を見ると、自分の老眼、白髪、皺、代謝の悪い身体と見比べ、思うことは・・あぁ無情。
それでも、そんなんでも、今がいい。何故か。
大人になったなと感じるとき、そうだ。とっておきのがあった。
あのとき死ななくてよかったと思えたこと。
出来損ないの自分を「いいじゃないか」と思えてきたこと。許せるようになったこと。ようやく。少しずつ。
もう少し早く気付いていたらとは思うが、しかし私には長い期間かけての時間と経験が必要だったのだ。たぶん。
図々しいおばちゃんになるのって、悪くない。