以前から 6才の息子は、朝の修羅場と化す台所で駄々をこねる。
原因は、私が先に起きていると寂しいから。
「オレは眠いんだ!でもお母さんがいないと眠れない!すぐに寝室に戻って、一緒に隣で寝てくれ!」
と、台所で戦の真っ只中の私の足にしがみついて、泣いて騒ぐのが日課。
今だけのかわいい駄々こね とはいえ、ここ数年、毎朝ともなると「かわいい」とおおらかな気持ちになれないのが本音。
さて引っ越しで、荷物をだいぶ整理したため 押し入れに少しだけ空いたスペースがあった。
そこを気に入ったのが6才の息子と、8才の娘。 ″ 秘密基地 ″ と称して 遊んでいたが2人でいるには ちと狭かった。
ほどなく 激しい陣地争いが始まり、仕方なく入っていた衣装ケースを外に出して 押し入れの上の段に6才息子専用のスペースを作り一件落着。
息子は、そこに枕と毛布を持ってきて 襖を少し開けた状態で中にいるのが好き。
ある朝、いつものように台所の私の足にしがみついていたときに「押し入れで寝たら?」と提案した。
押し入れのある和室は 台所にも近いので、 私の声もよく聞こえる。毛布と枕を持ってくればお気に入りの空間で一石二鳥ではないか!と。
試してみると、たいそう良かったらしく それ以来 数年続いた朝の駄々こねは ピタリとやんだ。
代わりに、私と同じ時間に一緒に起きて 押し入れでまた2度寝のスタイルに。
寝ぼけ眼で押し入れに入ると そのまますぐに寝て、その後 なかなか起きない 。
押し入れで寝たいとは思わないが、2度寝は羨ましいぞ。我が家のドラえもんよ。