吾輩はズボラなるままに

15才、中1、小5の3児のママです。子ども全員明るくニート&不登校中。ズボラ万歳で過ごしています!

10才の部屋出

10才の息子が 引っ越しが決まってから「自分の部屋が欲しい」と言い出した。


居間の隣の和室はどうか?と言ったら、即OK。


部屋の出入口は、ふすま。もちろん カギなどつかない。


部屋のなかは 兄弟の洋服箪笥、オモチャの棚、仏壇、それに沢山の物が入った押し入れつき。それでも良いというので契約成立。


しかし、その和室は 引っ越してから、つい最近まで 片付かない段ボールが置きっぱなしになっていて、なかなか息子の部屋にはならなかった。


長い間、置きっぱなしになってしまったのには 息子が「部屋を早く片付けろ」と催促をいっさいしなかったことに甘えていたこともある。


もう、一人部屋のことなど忘れてしまったのだろうか?


そんなとき、息子の友達が家に遊びに来るというので 放置し続けたら和室を慌てて片付けた。


きれいになった和室に「今日から、ここをオレの部屋にする。夜はここで1人で寝る」と息子。


自分で、私と弟妹と一緒に寝ていた部屋から 布団を運びこんだ。


そうして、夕食が済むと 和室に敷いた布団に横になったかと思ったら、そのまま寝てしまった。


着替えもしないで。気持ち良さそうに。


なんだ。なんだ。生まれてから、ずっと一緒に寝ていたのに。


なんだ。なんだ。呆気ないほど簡単にでていって、簡単に寝ちゃうんだなぁ。


別に1人暮らしを始めたわけじゃない。前の部屋から数メートルの距離の部屋に、夜は寝るってだけ。


分かってるさ。


6才の末っ子が駄々をこね始めた。

「オレも部屋が欲しい!」

「お風呂場の前?ヤダ!濡れるもん!」

「居間?夜、テレビ見ちゃダメでしょ?ヤダ!」

「玄関?誰か来たら怖いもん!カギ閉まっててもヤダ!」


みかねて「兄ちゃんが寝室からいなくなって寂しくだけだろ?」と、夫が苦笑まじりに言った。


こういうとき、末っ子より主張する娘が静だなと思ったら、兄がいなくなって少し広くなったへやで既に夢の中。


ごねまくった末っ子は、入浴をして歯磨き、寝間着になった頃には 、私の隣で寝息をたてていた。


電気を消した寝室が、いつもより暗く 外の車の音がよく聞こえる気がした。


翌朝、起きてみると、いつも通り 誰よりも早く 居間で息子はテレビをみていた。


「よく寝られた?」と尋ねたら
「あぁ、うん」


「これからずっと、和室で寝る?」
「あぁ、うん」


いつも通り、テレビに夢中の空返事。


少し違う夜のあとは、いつも通りの朝だった。