最近、物入りの我が家。
引っ越し代金、引っ越しを機に買い換え、引っ越し先にない食器棚や靴箱も買わなくては。
そんなわけで 先日、エアコンを買った。
10年以上使い込んだ エアコン。
外側のカバーが割れ 起動時の動きも怪しい。さすがに、もうそろそろ引退である。
複数台の買い換えに加え、引っ越し先への取り付けもあるため 電気屋で、いろいろ書類を書いていた。
そういえば、10年以上前に エアコンを買ったときは 子どももおらず 新婚だった。
夫と2人で 電気屋に行き、あのときも複数台買うので 書類を書いたっけ。
そうそう、あのとき会計の段になって「もう少し安くならないか」と、やおら 夫が店員と交渉をはじめた。
今は 当たり前なのだろうが、安売り電気店で値札で安くなっているところを 店員が複数買うのならと更に値引きをしたあとからの交渉である。
私の記憶が正しければ、10年以上前に東京で 値段交渉する光景というのは あまり頻繁には見かけなかった気がする。
大阪出身の夫には、このての交渉をするのは常識的だったろうが 親戚一同、3代遡っても首都圏一色の私には「これが、ウワサの関西の値下げ交渉術か!」と驚きであった。
東京の電気屋で値段交渉していたのだが、こういうとき関西弁はお得だと 隣でつくづく思った。
関東の人間が、同じ言葉で交渉したら もっと険悪なムードになるだろうに関西弁だと、どこか柔らかいというか、交渉さえ笑いに変えて楽しんでいるかのように聞こえた。
電気屋の店員が、矢継ぎ早の関西弁に押されていた。さすが大阪。「商人の街」と言われるわけだ。
それに、普段は「関西では天然記念物級だ」と言われるほどの無口な夫が 急に商人モードで「いやぁ、こんな値段は承知できないよ~」と関西弁で言う姿に驚いた。
確かに、夫は営業職であるが こんな商人モードが隠されていたとは!!会社では、この人 こんな感じなのか?
隣で、口をたぶんポカンと開けて 私は店員と夫のやりとりを見ていたと思う。
そして、10年以上一緒に暮らしても 私は関西弁は習得できなかったし、夫も関西弁のまま。
そして、今 わたしは電気屋で1人。店員との値段交渉は イマイチ。
「あのぉ~もう少し安くな・・なりませんかねぇ~?もうちょっとね~」
「もう無理ですねぇ」
ローマは1日にしてならず。関西弁交渉術は10年にしてもならず。