9才の息子が、2年ほど前から 週に1度 1時間半行われる サッカー教室に通っている。
生徒は、小学4~6年生が10人ほどの小ぢんまりとした教室。
運動音痴の夫婦の間から、スポーツ万能の子どもが生まれるってのは難しい。
よって、息子は 足は遅いし ボールの扱いだって 親の贔屓目でみたって からっきしだ。
本人もサッカー教室以外でボールを触ることはないし、サッカー中継を観ることもない。サッカーにそれほど入れ込んでいないのは、一目瞭然。
それでも、サッカー教室を続けている。
1時間半の教室の半分以上は、試合にあてているが 息子はコート内にいるものの シッカリ戦力外である。
戦力外の息子が、試合中 何をしているのかというと ムダに声を出している。
「頑張ろう」とか「ドンマイ」とか言うならまだしも
「うわぁ~(相手チームが)攻めてくる~」
「(自分が)走るぞぉ~おりゃあ~」
「うわぁ~(自分の足が相手に)追い付かないぃ~」
いわゆる、感想だ。
他の子どもは、黙々とボールを追いかけているなかで 息子だけが自分の感想を叫んでいる。
ヤジ将軍ならぬ、感想将軍?
それに対し、先生も周りの子どもたちも「うるさい!黙れ」とは言わない
戦力外の息子に、誰も「戦力外だ」「下手くそ」とも言わない。
見ていると、試合中 時折「こうするといい」と他の子どもが息子に 身ぶり手振りで教えてくれている。
練習終わりに、皆で お菓子交換をするのも楽しみのようだ。
お菓子といっても、大袋に入ったチョコや飴、煎餅などを1つ交換するかわいいもの。
それでも、チームの10人ほどと交換すると 色々な種類のお菓子が集まる。
息子に弟妹がいることを知っているチームメイトは「弟妹に」と余分にお菓子をくれる。
教室を終えた息子が、声をはずませ報告してくれた。
「試合で、オレのケツにボールが たまたま当たったんだ。そしたら、先生も皆も"いい守備だ‼️"って誉めてくれたんだ」
息子は このサッカー教室が、とても楽しいのだそうだ。とても好きなのだそうだ。
よかったね。いい人達に出会えて。いいチームに出会えて。
君がそんな嬉しそうだと、私も嬉しいよ。