ある日、小3息子が
「オレは、お母さんにディスられて、すごく傷ついた」
と、ポロっと言った。
私に、息子をディスった記憶はない。
すぐに、事の真意を尋ねると
「きっと、大したことないと笑われる」
と拗ねて、なかなか言わなかったが、ようやく口を開いた。
それによると、傷ついたのは、小3息子・小5娘と3人で、週1度に行く、食料品買い出しのとき。
我が家の食量品御用達スーパーは、とにかく量が多く、物は大きく、安い。
白菜やらキャベツは1玉で売られ、人参はとんでもなく大きくて太いのが5~6本入って1袋。
1キロの豚かたまり肉とか、1キロの手羽元が、1パック。
どんぶり山盛り量の焼きそばとか、大人の左右の手のひらを合わせても余るカツが、1パック。
半量とか、1人分とかの少量サイズなんてものはない。
とにかく、大きい、大量がモットーのスーパー。
それ故、我が家に需要に、誠に適したスーパーである。
が、それ故、そこで1週間分の食料を買うと、とにかく買った荷物が重い。
白菜1玉とか、白米5キロなんて買った日は、この総重量がいったい何キロあるのか、荷物を持った我が腕が、よくもまぁぬけなかったと感心する。
この毎週の買い物に、ほぼ毎回付き合ってくれる、小5娘は、何も言わず、荷物を半分持ってくれる。
さて、小3息子の言う、ディスられたという日。
その日も、大量の荷物があった。
娘と私が大荷物を抱えているなか、息子は手ぶらで鼻歌を歌いながら、1人小走りでエレベーターへ向かっていた。
そこで私が
「ちょっと待て。この状況で、手ぶらで先に行くとは、どういう了見だ!?」
と言った。
続けて
「姉が、重い荷物を持っているのが見えないか?」
「女2人が、重い荷物を持っているのに、男のキミが手ぶらはありえない」
とも言った。
息子曰く、そのときに
「姉がやっているのに」
「男なのに」
と、私に比較されたことが、ディスられた、傷ついたと。
私としては
「自分も何か持つよ」
の1言が、察して欲しかったと話した。
しかし、息子は首を振って、自分の論点はそこじゃない。
自分を姉と比較したこと、男はこうあるべきと言った私の言葉が傷ついたと。
こうなると、話は平行線。
確かに、子ども同士の比較や、男だから~という勝手な考えを押し付けた点は、私が悪かった。
モヤモヤもしたが、私が謝って、この話は終わり。
これは、今、彼に言ったところで、たぶん経験の浅さ等々と彼の性格上
「やはり、自分の気持ちを、母親に言わなければよかった」
と思うのが目に見えていたから。
まぁ、時間をかけて、教え込んでいこうと、心を整理したわけで。
その数日後、
「女性は、物事を2次元の面でとらえ、男性は3次元の点でとらえる」
という記事を見た。
分かる、分かるけれど、そうは言っても・・と思いつつ、未来の息子のパートナーに、こんな思いをさせないためにも、今のうち教育せねば!と誓う冬の日。
そういえば
「女は他人(特に男)を教育するのが好き」
って、話もどこかで聞いたな。